連絡事項

月報クリップボードに掲載すべき情報をご存じの方は、運営委員・月報担当までご連絡ください。

所属先の変更等で、メールアドレスに変更がある場合には、速やかに運営委員・月報担当までご連絡下さい。

月報メールが戻ってくるアドレスがいくつかあります。研究会前にもかかわらず月報が届かないという方は急ぎご連絡ください。



2017年3月30日木曜日

4月8日(土):第236回研究会

日時:2016年4月8日(土) 14時
 
会場早稲田大学早稲田キャンパス8号館303教室
*第1土曜が4月1日のため2017年4月は例外的に第2土曜に開催します。
また、会場も専修大学ではなく早稲田大学です。ご注意ください。


報告者:斎藤一久(学芸大学)
 
報告判例:2016年10月18日の第1法廷第2部会決定(1 BvR 354/11)―保育園における保育者のイスラームスカーフ問題―
 
判例要旨
  1. 信仰・告白の自由(基本法4条1・2項)の基本権によって、公的主体の保育施設における教育者も、十分に納得し得る理由がある場合には、宗教上の衣服律(たとえばスカーフの着用)を守る自由が保障されている。
  2. 信仰・告白の自由の保護領域には、礼拝行為、そして宗教上の習慣の行使や遵守だけでなく、その他の宗教的・世界観的生活の表現形式も含まれている。自己の信仰の教義に行為全体を合わせ、その確信に従って行動し、すなわち信仰に導かれるままに生活する個々人の権利もここには含まれる。このことは命令的信仰律(imperative Glaubenssätze)だけに関係する訳ではない。
*研究会終了後、17時より、「戸波名誉代表古希&研究会発足25周年祝賀会」を「高田牧舎」にて開催いたします。戸波先生は4月9日に70歳のお誕生日をお迎えになられます。また、1992年4月に発足した本研究会は、本年4月をもって26年目の活動に入ります。
 
 つきましては、戸波先生の古希とともに、本研究会が25年間活動を続けてきたことの祝賀会を開きたく、ご案内申し上げます。祝賀会には栗城先生もご出席くださる予定です。また、日ごろのお礼の気持ちを表すために、本研究会がお世話になっている出版社(信山社、第一法規、尚学社)の皆さんもお招きいたします。
 
 ご出席くださる方は3月31日(金)までに月報でお知らせの通りメールでお申込みください。多数の会員の皆様のご出席をお待ちいたしております。
 
*なお、祝賀会の会費とともに2017年度の会費(2000円)の現金払いを受け付けます。会費の現金払いを希望される場合は、有職者の会員は会費とあわせて受付にてお支払いください。

クリップボード@月報第246号

朝倉むつ子・西原博史編著
『平等権と社会的排除――人権と差別禁止法理の過去・現在・未来』(成文堂、2017)

駒村圭吾編
『テクストとしての判決』(有斐閣、2016年)
  • 渡辺康行「憲法判例のなかの家族──尊属殺重罰規定違憲判決と婚外子法定相続分規定違憲決定」
  • 林知更「論拠としての『近代』──三菱樹脂事件」

高橋雅人
『多元的行政の憲法理論:ドイツにおける行政の民主的正当化論』(法律文化社、2017)
【ドイツ憲法判例190】「大学合併における学部と教授の学問の自由[ドイツ連邦憲法裁判所第一法廷2015.5.12決定] 」自治研究93巻3号(2017年)

ドイツ憲法判例研究会編(編集代表:嶋崎健太郎
『講座 憲法の規範力第5巻 憲法の規範力と行政』(信山社、2017)
  • 平松毅「法治国家論の展開―法の支配との共通の理念を踏まえて」
  • 三宅雄彦「行政裁量と憲法構造―スメント学派の国家委託と職務国家の理論』」
  • 高橋雅人「 憲法の民主主義原理と行政計画の『受容』」
  • 武市周作「行政に対する基本権上の保護請求権」
  • 神橋一彦「行政訴訟と基本権保護―『訴訟法の留保』は解消されるか」
  • 甲斐素直「『警察』概念と憲法」
  • 嶋崎健太郎「警察による意図的救助銃撃の憲法的統制―ドイツにおける警察法に対する憲法の規範力の一側面」
  • 藤井康博「国家に対峙する『個人』の尊厳からの協働原則批判―環境行政法への憲法の規範力」
  • カール=フリードリッヒ・レンツ「ドイツ再生可能エネルギー法の2016年改正でみる法律の留保の範囲」
  • 上代庸平「財政への憲法の規範力―『違憲な起債』の制約可能性を手がかりとして」
  • 杉原周治「青少年メディア保護州際協定における『規制された自主規制』―テレビ番組「I want a famous face」事件をめぐる2011年3月23日のバイエルン上級行政裁判所判決の分析を中心として」

玉蟲由樹
「性風俗営業と人間の尊厳」陶久利彦編著『性風俗と法秩序』(尚学社、2017)

 ディルク・エラース(松原光宏編訳)
『教会・基本権・公経済法』(中央大学出版会、2017.3.30)

ディートリッヒ・ムルスヴィーク(畑尻剛編訳)
『基本権・環境法・国際法』(中央大学出版会、2017.3.30)

2017年2月24日金曜日

3月4日(土):第235回研究会

日時:2017年3月4日(土) 14時
会場慶應義塾大学三田キャンパス大学院棟8階「東アジア研究所共同研究室1」
「大学院棟」は、以下のサイトに掲載されている「キャンパスマップ」8番の建物です。
 https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
*専修大学の入試の関係で3月の会場は慶應義塾大学です。ご注意ください。

報告者:玉蟲由樹(日本大学)
報告判例:2016年7月26日の第1法定決定(1 BvL 8/15)
http://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2016/07/ls20160726_1bvl000815.html

判例要旨

  1. 本法2条2項1文からは,弁別能力のない被世話人について,重大な健康被害のおそれがある場合には,厳格な条件のもとで,自然意思(natürlicher Wille)に反してでも最終手段としての医療上の処遇を定める国家の保護義務が生じる。
  2. a)基本法100条1項にもとづく手続においては,移送対象は,裁判所が,その説得力をもって根拠づけられた確信からすれば具体的な憲法上の保護義務によって命じられているはずの形成が行われていない,と考える規範であってもよい。
    b)移送によって提起された憲法問題の解明に重要な客観的必要性がある場合には,主たる当事者の死亡によって原手続の終結があったとしても,移送は許容され続けうる。


クリップボード@月報第245号

石村修
『基本権の展開』(尚学社、2017)

泉徳治/渡辺康行・山元一・新村とわ
]『一歩前へ出る司法 泉徳治元最高裁判事に聞く』(日本評論社、2017)

日本法学82巻3号(2016.12)百地章教授古稀記念号「憲法と国家の諸相」
http://www.law.nihon-u.ac.jp/publication/law.html
甲斐素直「条約再論」
初宿正典「具体的規範統制手続の≪抽象性≫」
鈴木秀美「ドイツの民衆扇動罪と表現の自由」
小山剛「憲法改正と環境条項」

岡田俊幸
「ドイツ連邦憲法裁判所裁判官の選出手続の改革をめぐる議論について(2・完)」日本大学法科大学院法務研究第14号(2017年1月)1-34頁

神橋一彦
「憲法と行政法――行政法における基本権『侵害』の意義を中心に」現代行政法講座編集委員会編『現代行政法講座1 現代行政法の基礎理論』(日本評論社、2016)59-85頁

Tomoaki Kurishima, Gegenwärtige Diskussion über Artikel 9 der japanischen Verfassung – Die „Neuinterpretation“ als Rechtsproblem, in: ZJapanR / J.Japan.L. 42 (2016) 37–60.
論文概要について、http://www.zjapanr.de/index.php/zjapanr/article/view/1080参照

斎藤誠
「自治・分権と現代行政法」現代行政法講座編集委員会編『現代行政法講座1 現代行政法の基礎理論』(日本評論社、2016)293-329頁

中西優美子
“Completion of EU Measures Through Court Decisions: The Example of the Europan Arrest Warrant“, Hitotsubashi Journal of Law and Politics, Vol. 45, 2017, 13-21.
「EU欧州逮捕状枠組決定の実施と基本権の保障」自治研究92巻11号(2016)113-124頁
「EU欧州逮捕状の執行に関するアイデンティティコントロールの実施」自治研究93巻1号(2017)112-121頁 
「ドイツ連邦憲法裁判所のEUとカナダの自由貿易協定(CETA)の締結に関する仮命令」自治研究93巻2号(2017)84-95頁

棟居快行
「統治権としての司法権」専修大学法学研究所『公法の諸問題Ⅸ』(2017)

村西良太
【ドイツ憲法判例研究189】「現職閣僚による政党敵視発言と国家機関の政治的中立性[連邦憲法裁判所第二法廷2014.12.16判決]」自治研究93巻2号(2017年)146-154頁

2016年12月31日土曜日

1月6日(土):第234研究会

日時:2017年1月7 日(土)13時  *報告2つのため13時から研究会を開催します。

【報告①(サブ報告)13:00~14:50】
報告者:鈴木秀美(慶應義塾大学)
報告判例:2015年9月14日の第1法廷第3部会決定(1 BvR 857/15)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2015/09/rk20150914_1bvr085715.html

判例要旨
地裁判決の(個人情報が匿名化された)写しの新聞社への送付拒否を認めた上級行政裁判所決定によるプレスの自由侵害が認められた事件


【報告②(メイン報告)15:00~18:00】
報告者:石塚壮太郎(慶應義塾大学大学院博士課程)
報告判例:2016年5月31日の第1法廷判決(1 BvR 1585/13)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2016/05/rs20160531_1bvr158513.html

判例要旨
  1. 基本法5条3項1文で要請される芸術に対する特別の考慮は、著作権法上保護される諸対象の一部の借用を、芸術的表現および芸術的造形の手段として承認することを求める。利用方法をほんの少ししか制約しない、著作権または給付保護権(Leistungsschutzrecht)への介入が、この発展の自由と対置される場合には、権利保持者の利用利益は、芸術の自由に有利となるように、後退しなければならないこともありうる。
  2. 等価で後演されうる(gleichwertig nachspielbar)音源媒体のサンプルの使用を、一般的に音源媒体作成者の許諾にかからしめることを、財産の保護から導くことはできない。これが、芸術家の創作過程を十分に考慮していないからである。
  3. 専門裁判所によるEU法の適用の統制に際し、連邦憲法裁判所は、とりわけ専門裁判所が、欧州司法裁判所への呈示によって差し迫った基本権侵害を避けられたかどうか、そして基本法における基本権の絶対的な最低水準が確保されているかを審査する。

クリップボード@月報第244号

井上典之
『憲法の時間』(有斐閣、2016)

鈴木秀美=山田健太編著
『放送制度概論-新・放送法を読みとく』(商事法務、2017.1) *お正月明けに書店に並びます。
鈴木秀美 第2編第1章「放送法の構成」、第5章「日本放送協会」
西土彰一郎 第2編第2章「放送の自由」
杉原周治 第2編第8章「放送大学学園、放送番組アーカイブ、電波監理審議会権限強化案」
丸山敦裕 第2編第11章「国際放送・内外放送・要請放送」

トーマス・ヴュルテンベルガー著・畑尻剛編訳
『トーマス・ヴュルテンベルガー論文集・国家と憲法の正統化について』(中央大学出版部、2016年)
以下の会員の翻訳所収:工藤達朗、柴田憲司、古野豊秋、嶋崎健太郎、高橋雅人、石村修、山本悦夫、玉蟲由樹、斎藤一久、土屋武、太田航平、根森健、武市周作(掲載順)

片桐直人
「ドイツにおける政府提出法案の起草過程とその規律」川﨑政司・大沢秀介編『現代統治構造の動態と展望――法形成をめぐる政治と法』(尚学社、2016)186-208頁

浅川千尋
「EUの政治・経済統合と機構」天理大学EU研究会編『ドイツ統一から探るヨーロッパのゆくえ』(法律文化社、2016)60-76頁

高田倫子
【ドイツ憲法判例研究187】「裁判官及び検察官の俸給の合憲性[ドイツ連邦憲法裁判所第2法廷2015.5.5判決]」自治研究92巻12号(2016.12)123-131頁

中西優美子
【ドイツ憲法判例研究188】「EU欧州逮捕状の執行に関するアイデンティティコントロールの実施」自治研究93巻1号(2017年)112-121頁

畑尻剛
「憲法の規範力と憲法裁判所――ドイツの連邦憲法裁判所に対する世論調査を素材として」法学新報123巻5・6号(2016)731-757頁

12月3日(土):第233回研究会

日時:2016年12月3 日(土) 13時  *報告2つのため13時から研究会を開催します。

【メイン報告 13:00~15:50】
報告者:片桐直人(大阪大学)
報告判例:2016年6月21日の第2法廷判決(OMT合憲判決)
(2 BvR 2728/13, 2 BvR 2729/13, 2 BvR 2730/13, 2 BvR 2731/13, 2 BvE 13/13)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2016/06/rs20160621_2bvr272813.html
判例要旨
  1. 国民は、欧州統合プロセスにおいて民主的な影響力を行使する可能性を確保することに関して、基本的に、高権的諸権限の委譲が基本法23条1項2文並びに3文及び79条2項において基本法の定める範囲でのみ行われることを求める権利を有する。 
  2. EUの諸機関の行為が、自らに与えられた権限を踰越する場合には、基本法23条1項2文に基づいて同意法律によって定められた統合プログラムに違反するとともに、基本法20条2項1文が定める国民主権の原則に違反する。 
  3. 憲法機関は、自らに課せられた統合責任に基づき、EUの諸機関の行為が基本法の同一性を損ない、あるいは、与えられた権限を踰越する場合に、それに対抗する義務を負う。 
  4. 欧州中央銀行のOMT決定及びその将来の実効は、EU司法裁判所のEU法解釈によれば、権限踰越の行為ではなく、条約上禁じられた中央銀行による直接の財政援助に明らかに該当するとも言えない。ただし、OMTプログラムが権限踰越の行為ではないのは、EU司法裁判所が示した枠組みにとどまる限りにおいてであり、連邦銀行は、OMTプログラムがかかる枠内で行われている限りにおいて、OMTプログラムの実行に参加することができる。5.また、連邦政府と連邦議会は、その財政政策上の全体責任に基づき一定の義務を負っているが、OMTプログラムに反対する義務があるとはいえない。ただし、連邦政府と連邦議会は、将来のOMTプログラムの実行に対して継続的な監視をする義務を負う。 

【サブ報告 16:00~18:00】
報告者:松原有里(明治大学)
報告判例:2015年12月15日の第2法廷決定(2 BvL 1/12)
2015年12月15日の第2法廷決定(2 BvL 1/12)
https://www.bundesverfassungsgericht.de/SharedDocs/Entscheidungen/DE/2015/12/ls20151215_2bvl000112.html

判例要旨
  1. ドイツ連邦憲法裁判所法80条2項1文は、提示裁判所に想定しうるいかなる法解釈を推測することも義務づけてはいない。提示問題について判断をするためには、それが、明らかに根拠がない訳ではない限りにおいて、基本的に同裁判所の法解釈が基準となる。 
  2. ボン基本法59条2条1文は、条約が、別の特別なセービング・クローズ(=特典条項)の適用範囲、とりわけボン基本法の23条~25条の規定に該当しない限りにおいて、(ドイツ)国内法上、個別連邦法の順位に来る。 
  3. ボン基本法59条2項1文は、条約の解釈原理(後法は前法に優先するという原則)の効力を妨げない。後法の起草者は、-国民の総意という表現を選択することによって適した-基本法上に示されている前法の起草者の立法行為の範囲内で、これを修正することができる。 
  4. 国際法違反の条文の違憲性は、遡及的に、基本法の条文上書かれていない国際法に沿った(国内法の解釈・運用:筆者注)原則には根拠づけられない。同原則は、憲法の順位(Verfassungsrang)にあるものの、すべての国際公法上の規範の無制限の(=無条件の)遵守という憲法上の義務をも内包しているものではない。 
  5. 法治国家原則からは、国際公法上(限定的な)法律に対する優位もしくは後法は前法に優先する原則の制限は導き出されない。